97年創業の調査とマーケティング業務支援の会社。郵送調査業務や入力・集計業務の代行、顧客・患者満足度調査、ブランド戦略調査などからコンテンツ制作まで。

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NPS/CX(顧客体験)調査の概要と特徴

NPS(ネットプロモータースコア)とCX(顧客体験)という考え方を使った、企業やブランドへの顧客ロイヤルティ向上のための調査は、2020年代に入り広く普及してきました。ここでは、その概要と特徴を説明します。(NPSは2024年2月25日のがっちりマンデー!!にも紹介されていました)

【content】

  1. NPS(ネットプロモータースコア)とは
  2. CX(顧客体験)とタッチポイントとは
  3. NPS・CX(顧客体験)調査の目的と目指す成果
  4. 顧客満足度調査との違い
  5. NPS・CX調査のタイプ(1)リレーション調査(特徴・方法・費用)
  6. NPS・CX調査のタイプ(2)競合ベンチマーク調査調査(特徴・方法・費用)
  7. NPS・CX調査のタイプ(3)トランザクション調査調査(特徴・方法・費用)

(別ページ)NPS調査のすべてをGoogleドライブで行った事例

NPS・ネットプロモータースコアとは

NPS®(Net Promoter Score)は、米国のフレッド・F・ライクヘルド氏が提唱した、顧客ロイヤルティ(企業やブランドへの信頼や愛着や忠誠心)を可視化するための指標です。調査では以下のような定形の質問と計算方法で数値化します。

あなたは◯◯◯(企業やブランド)を友人・知人にどの程度すすめようと思いますか?

0点 1点 2点 3点 4点 5点 6点 7点 8点 9点 10点
▲まったくすすめたくない とてもすすめたい▲
批判者 中立者 推奨者

NPS=推奨者の比率(%)ー批判者の比率(%) (+100から-100の数値)

一見して唐突にも思える質問ですが、他者への「推奨行為」には責任が伴うために、しっかりとしたロイヤルティを持った人を特定することができます。また、個人同士での情報(口コミやSNSコミュニケーションなど)が購買行動に大きく影響する現代では、実際の情報伝播力にも反映する数値になります。

※Net Promoter®・NPS®は、ベイン・アンド・カンパニーの登録商標です。

CX(顧客体験)とタッチポイントとは

CX(Customer Experience)とは、顧客が商品やサービスを利用する際のすべての体験。体験を通じて得られた満不満・好悪・良否・感動失望などの記憶です。
また、購入前・購入中・商品やサービスを利用中・使用後…各購買行動のステージ内での”体験の機会”をタッチポイントと呼びます。このタッチポイントでの体験評価(通常は”とても満足~とても不満””とてもよい~とてもよくない”など5~7段階の評価)を複数選出し質問を作成します。(このプロセスでは”カスタマージャーニーマップの作成”を推奨するケースが多く見られますが、弊社では一般的なタッチポイント一覧をご用意し、グループワーク等で協議しながら選出することをおすすめしています。)

【タッチポイント一覧表】
タッチポイント一覧

NPS・CX(顧客体験)調査の目的と目指す成果

この調査の目的は、企業やブランドへのロイヤルティ(NPS)を高めている顧客体験(CX)を把握することです。

また目指す成果は、調査から把握できた顧客体験をさらに高めることで自社へのロイヤルティ=信頼や愛着や期待を高めること。

その結果、顧客と企業との良好な関係づくりの中で健全な売上の安定と向上を図り※、企業の社会的存在意義を成長させることにあります。

※一般的にNPSの向上は業績の向上と相関すると言われている。

顧客満足度調査との違い

前述した「顧客体験」に関する質問項目は、これまでの満足度調査と非常に似ています。例えば「スタッフのあいさつ」「商品の価格」「WEBサイトの使いやすさ」などのタッチポイントについて尋ねることはほぼ同じです。この調査が従来の顧客満足調査と最も違う点は”今、優先して改善すべきタッチポイントが何なのか?”を明確にできる点です。

従来の顧客満足調査では、どのタッチポイントが満たされていて、どのタッチポイントが満たされていないのかを把握することはできました。そして”極端に不満の多いタッチポイント”について改善活動を行うというのが一般的な流れでした。学校の成績で言えば、全般的に恥ずかしくない及第点を目指すもので、個性を伸ばすためのものではありませんでした。

NPS×CX調査では、どのタッチポイントでの好評や感動がロイヤルティを支えているか?ロイヤルティ向上のためにはどのタッチポイントでの改善が優先されるかが把握できます。以下に代表的な分析例を紹介します。

NPS×CX調査の代表的な分析1:NPS×CX相関分析

NPS・CX相関分析グラフ

4.NPS・CX調査のタイプ(1)リレーション調査(特徴・方法・費用)

リレーション調査は企業やブランド全体を俯瞰し、事業戦略やブランド戦略の方向性や大きな課題を検討するための調査です。1年に一度程度の頻度でCX(顧客体験)に関する質問も多め(2~30問)の調査です。特に、ファンマーケティング志向のブランド戦略で、顧客と自社の見つめる方向性や価値観の差異を把握し、大きな舵取りを行う際に有効です。

【具体的な調査方法】

1.小売業やEC専業やサービス業や製造販売メーカーなど直接の顧客接点を持つ業態

調査対象(パネル):店頭などの接点より利用者に対して直接アンケートの回答を依頼します
調査方法:依頼時にQRコードやURLを記載したカード等をお渡しし、ご自身のスマートホンやPCから弊社システムへ回答していただきます。
インセンティブ:必要に応じて回答の謝礼を依頼時や回答時に渡すことがあります。(※紙のアンケート用紙と返信封筒を渡して回収することも可能です)
費用の目安:50万~

2.メーカーなど顧客との直接の接点を持たない業態

調査対象:弊社手配のインターネット調査パネルより、製品などの利用者を予備調査から選出して回答をしてもらいます
調査方法:メール連絡などから弊社システムへ回答してもらいます
インセンティブ:パネル利用料に含みます
費用の目安:80万~

5.NPS・CX調査のタイプ(2)競合ベンチマーク調査調査(特徴・方法・費用)

リレーション調査の延長にある調査で、自社のみでなく競合他社の利用客に対しても同様の設問を用意しアンケートを行います。設問規模はリレーション調査に準じますが、競合とも共通するタッチポイントについて調べるので、リレーション調査より設問数は若干少なめです。

【具体的な調査方法】

競合利用者をも対象にするためインターネット調査パネルを使用します※

調査対象:弊社手配のインターネット調査パネルより、自社と他社の商品や店舗などの利用者を予備調査から選出して回答をしてもらいます
調査方法:メール連絡などから弊社システムへ回答してもらいます
インセンティブ:パネル利用料に含みます
費用の目安:100万~
※回答者母集団の均質性を担保するため、自社顧客のみ直接依頼することはおすすめしません。

6.NPS・CX調査のタイプ(3)トランザクション調査(特徴・方法・費用)

リレーション調査から導き出された具体的な課題について、効果測定を行う調査です。主に顧客との直接接点を持つ小売業やサービス業での実施が多い調査です。リレーション調査とは違い「現場での即時の改善行動」を行うもので、短期間・定期(通常2回以上)・少設問で展開します。(戦術・戦闘的)また、調査結果はできるだけ即時に店舗単位で内部共有し、グループワーク等※を行って改善活動を継続します。決められた期間に、CX評価をどれだけ上げNPSを取れだけ高めるかを、店舗単位で目指します。
※グループワークに必要なツールの提供やファシリテーションもお引き受けします)

【具体的な調査方法】

小売業やEC専業やサービス業や製造販売メーカーなど直接の顧客接点を持つ業態が対象

調査対象(パネル):店頭などの接点より利用者に対して直接アンケートの回答を依頼します
調査方法1:依頼時にQRコードやURLを記載したカード等をお渡しし、ご自身のスマートホンやPCから弊社システムへ回答していただきます。インセンティブ:必要に応じて回答の謝礼を依頼時や回答時に渡すことがあります。
(※紙のアンケート用紙と返信封筒を渡して回収することも可能です)
費用の目安:30万~

調査方法2:弊社業務提携先total-engagement-group社のYourVoiceシステムを使用(調査対象と依頼方法などは上記と同じ)
ダッシュボード画面より各店舗及び本部で回収結果をリアルタイムに閲覧可能。評価の変化を即時共有できると同時、クレームレベルの自由回答などにも相応が可能です。
費用の目安:70万~

【YourVoiceの画面イメージ】

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